電気学会全国大会講演要旨
4-051
3巻線誘導モータの駆動方式
◎新村直人・鈴木寛充・塚越昌彦・中村利孝(東芝三菱電機産業システム)・岡本友里子・佐竹 彰(三菱電機)
筆者らは,主に鉄鋼プラント向けの3.3kVクラスのインバータとして,6MVAと9MVAの大容量3レベルIEGTインバータを開発してきた。大容量3レベルIEGTインバータはACL結合によって並列バンク数を増加させることにより更なる大容量化が可能であり,最大4バンクまで並列可能である。3バンク構成時では,ACL結合による1巻線モータの駆動より,3巻線モータの直接駆動の方がコスト的に有利である。しかし,3巻線モータの群間干渉は複雑であり,群間干渉を抑制する非干渉化制御の新規開発が必要であった。筆者らは,3巻線誘導モータの群間の非干渉化を達成し,なおかつ制御演算量を低減できる片方向補償型非干渉化制御を開発した。本論文では,その制御原理とミニモデルによる実機検証について報告する。