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抵抗・磁束独立推定に基づく誘導電動機直接形ベクトル制御の実験結果
◎吉田崇伸・只野裕吾・野村昌克(明電舎)・残間忠直・劉 康志(千葉大学)
誘導電動機の可変速制御として,ベクトル制御が広く用いられている。ベクトル制御において,実際のモータパラメータと設定パラメータの誤差は,トルク精度や制御応答などのベクトル制御性能低下に繋がる。そこで,抵抗値や磁束を推定し,パラメータを逐次補正する適応磁束オブザーバなどが用いられる。先提案で,電流オブザーバと磁束オブザーバを非干渉化させることにより,抵抗値推定の収束速度と磁束推定の収束速度を独立に設定する方式の有効性をシミュレーションにより確認した。本稿では先提案の適応磁束オブザーバの有効性を,主にトルク精度の観点から実験で確認したので報告する。