電気学会全国大会講演要旨
4-022
直接トルク制御を適用した超高速PMSM駆動システムにおけるトルク推定の精度向上
◎小田 賢・井上征則・森本茂雄・真田雅之(大阪府立大学)
α-β座標系を利用した直接トルク制御(DTC)は回転子位置・速度センサレス化が容易なため,PMSMの超高速駆動に適している。しかし、超高速駆動では基本波周波数が増加し、一般的な制御周期ではAD変換などのサンプル数が不足する傾向がある。DTCでは推定トルクによるトルク制御に相電流値が必要であるが、相電流のサンプル数が少ないと離散化誤差や制御が不安定化する問題がある。本研究では、計算負荷とインバータ損失を上げないために制御周期を短くせず、AD変換による相電流の検出値を制御周期よりも短い間隔で多数検出して平均化する手法を用いて実機実験を行なった。この手法によりトルク推定精度が向上し、超高速PMSMの安定した制御が達成できた。