電気学会全国大会講演要旨
2-151
PLD法により作製したSm-Co/TM/alpha-Fe積層型ナノコンポジット厚膜磁石の磁気特性
○古閑浩晃・牧原峻佑・柳井武志・中野正基・福永博俊(長崎大学)
Nd-Fe-B系磁石は室温で最も高い磁気特性を有する磁石で幅広い分野に応用されているが、高温下で保磁力が急激に低下するためNdの一部をDyで置換して高保磁力化して高温下で使用している。しかし、Dyは希少であることから、高温下でも使用可能な代替材料としてキュリー温度の高いSm-Co系磁石に着目した。しかし、Sm-Co系磁石はNd-Fe-B系磁石に比べてキュリー温度は高いが、飽和磁化が小さい。そこで、高飽和磁化を有するα-Feとのナノコンポジット化を行ってこの欠点を克服することを目指し、PLD法を用いてSm-Co/TM/α-Fe積層型ナノコンポジット磁石膜(TM:遷移金属)を作製した。本報告では、Sm-Co/TM/α-Fe積層型ナノコンポジット磁石膜の磁気特性について報告する。