電気学会全国大会講演要旨
2-137
環状試料の磁気特性測定における磁化特性の補正方法に関する検討
◎中村 晃・髙橋康人・藤原耕二(同志社大学)
電気機器の磁界解析に用いられる磁性材料の磁気特性は,一般的に初磁化曲線を用いて行う.環状試料を用いて磁気特性を測定する際,内外径比が大きいほど測定精度に影響が生じる.磁束密度はサーチコイルで測定した電圧値より試料断面積全体の磁束密度の平均を求めており,磁界の強さは励磁電流と試料の幾何学的平均磁路長により推定している.そのため,内外径比が大きくなると,実効磁路長と幾何学的平均磁路長に差異が生じ,初磁化曲線の精度が低下する.そこで,本稿では実効磁路長を考慮した初磁化曲線の補正方法について検討を行ったので報告する.