電気学会全国大会講演要旨
2-131
マイナーループを含む場合の鉄損推定法に関する基礎的検討
◎帯刀田考弘・髙橋康人・藤原耕二(同志社大学)
モータや変圧器などの電気機器はPWMや正弦波電圧印加などの励磁条件下で使用され,鉄心内の磁束密度波形は歪むことが多い.このような励磁条件下では,マイナーループを含むヒステリシスループを描く.従来の鉄損推定法では,直流成分を含むマイナーループと直流成分を含まない通常の磁束正弦波条件で測定されたメジャーループが同形であると仮定して鉄損を算出している.ヒステリシスループの面積が鉄損に相当するため,従来の鉄損推定法では実測値と差異が生じる可能性がある.そこで本稿では,直流重畳時の磁気特性を用いマイナーヒステリシスループを含む場合の鉄損の推定法に関して検討を行ったので報告する.