電気学会全国大会講演要旨
2-116
SQUIDグラジオメータを用いた2 ch.磁気計測システムの開発
○田中洸平・糟谷尚平・石原優一・Mohd Mawardi Saari・堺 健司・紀和利彦・塚田啓二(岡山大学)
我々のグループでは,高感度な磁気センサである超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いて、測定対象の電流の強度と方向の可視化が可能な磁気計測システムを開発してきた.SQUIDは直流磁場から低周波磁場に対しても感度がよいのが特徴であり,太陽電池の評価や電解質中のイオン輸送分布の可視化に関する研究を報告してきた.これまでのシステムでは、高温超伝導(HTS)-SQUIDグラジオメータを用いて,サンプル表面に現れた垂直な2成分(∂Bz/∂x, ∂Bz/∂y)の磁場を検出することで電流分布の画像化を行ってきた.本研究では,HTS-SQUIDグラジオメータを2つ使用し,サンプル表面に現れた2成分(Bx, By)の磁場を同時に取得し,電流分布の画像化を行うシステムを開発したので報告する.