電気学会全国大会講演要旨
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色素増感太陽電池の特性に及ぼすZnO膜厚の影響
○日比勇伸・村本裕二・清水教之(名城大学)
本報告では、色素増感太陽電池の特性に及ぼすZnO膜厚の影響について検討した。本研究の目的は、酸化亜鉛(ZnO)を用いたDSSCの光電変換効率の向上である。本研究室はこれまでに光電極を構成するZnO膜の最適な焼成温度は 500 [℃]程度であることを報告してきた。今回は、500[℃]で焼成した膜厚約6〜19[µm] のZnO膜に色素を吸着させた。色素吸着ZnO膜上にヨウ素系電解液を塗布し、炭素膜が形成された対向電極と重ね合わせ、DSSCを作製した。作製したDSSCに光を照射し、DSSCの開放電圧・短絡電流を測定した。測定の結果、開放電圧は膜厚によらずほぼ同じ大きさを示した。また、短絡電流は膜厚6〜16[µm]の範囲で増加し17[µm]以上でやや減少する傾向を示した。