電気学会全国大会講演要旨
2-102
有機金属原料を用いた溶液塗布法とセレン化法によるCu2ZnSnSe4薄膜の作製
○山田諒太・田橋正浩・高橋 誠(中部大学)・吉野賢二(宮崎大学)・後藤英雄(中部大学)
我々はCZTSe薄膜の作製方法に,従来までの真空プロセスではなく,大面積化かつ低コストを可能とする溶液塗布法を採用した。そして,出発原料にはCZTSe形成時に異相を形成する原因となる塩化物を用いない溶液として,ナフテン酸銅,ナフテン酸亜鉛およびオクチル酸スズを採用した。また,これらは溶液塗布時に撥水性を示さないという利点を有している。得られたプリカーサをジメチルセレン気相中で熱処理をすることでCZTSe薄膜を作製した。本報では得られた試料の結晶相におよぼすセレン化処理温度の影響について調べたので報告する。