電気学会全国大会講演要旨
2-084
有機・無機ハイブリッド材料をバインダーとして用いた高耐熱・高放熱性電着膜の作製
◎横井宗次郎・山本憲男・青木裕介(三重大学)・笠野和彦(ディスプレイテック21)
近年の集積技術の向上による電子回路部品の小型化・集積化により高放熱性基板の需要が高まる中で,高放熱・高絶縁性の特徴を持つセラミックス層を絶縁層とするメタルコア基板が注目されている。メタルコア基板作製技術として電気泳動法を用いる方法があり,本研究においても採用している。高放熱・高絶縁性を得るためには緻密なセラミックス層を形成する必要があるが,緻密な電着膜を金属上に形成する場合,金属と電着膜の熱膨張係数の不整合から熱処理過程で金属基板に反りが発生する。この問題を解決するため本研究では,高い柔軟性・熱安定性を有するポリジメチルシロキサンを含む有機・無機ハイブリッド材料をバインダーとして用いた高耐熱・高放熱そして高柔軟性を有する絶縁被膜の作製を試みた。