電気学会全国大会講演要旨
2-082
基板表面の分子修飾による平滑PEDOT/PSS膜
○大西 賢・中島伸一郎(日本航空電子工業)
PEDOT/PSSは,有機の透明導電材料として知られている。これまで,導電性の向上を目的とする研究については数多く行われており,たとえば,PEDOTと相互作用が可能な添加剤によるPEDOTの分散性などの制御を通じて導電性の向上を図る研究が多数報告されている。一方,PEDOT/PSS電極上に構成されるデバイスへの印加電場の均一性に影響を与えるPEDOT/PSSの表面粗さについては,その制御を目指す試みについては,あまり検討がなされておらず,とくに,PEDOT/PSSの導電性の向上と表面粗さの低減を同時に解決し得る方法論については,ほとんど報告されていない。 本発表では、PEDOTと相互作用が可能な添加剤の部分構造を基板表面に修飾すれば(単分子修飾あるいは交互吸着膜),PEDOT/PSS膜の表面粗さの制御が可能になるのではないかと考え,その有効性について報告する。