電気学会全国大会講演要旨
2-038
低温における植物油の交流絶縁破壊特性
◎平松悠史・村本裕二・清水教之(名城大学)
現在の電気絶縁油の主流は石油由来の鉱油であるが、近年は環境問題の対策として植物油を主原料とした植物系絶縁油(エステル油)が注目されている。しかし植物系絶縁油には流動点が鉱油よりも高く、低温流動性に劣るという欠点がある。本研究では植物系絶縁油の寒冷地での使用を想定し、1〜24℃の温度領域での交流絶縁破壊電圧の測定を行った。その結果、10℃より低くなると温度低下に伴い破壊電圧は上昇する傾向を示し、油の温度-動粘度特性と突合せたところ動粘度の変化が破壊電圧特性に影響を及ぼしていることが示唆された。