電気学会全国大会講演要旨
2-029
直流高電界下におけるポリエチレンフィルム内の消費電力分布と温度変化の解析
◎藤富寿之・小寺陵太・加藤 剛・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)
XLPEが絶縁破壊に至るような直流高電界下において、空間電荷分布と外部回路電流を同時に測定し、XLPEの熱的な破壊を測定結果に基づく消費電力分布と温度変化の解析結果より検討した。これまで直流高電界下では、XLPE内部の消費電力の増加が絶縁破壊の要因として考えられてきたが、測定装置の耐電圧値が低く、XLPEに高電界を印加できず、絶縁破壊を含む電荷分布と電流の同時測定が行えなかった。そこで、測定装置を改良し、直流高電界下でのXLPEの絶縁破壊機構を調査した。その結果、絶縁破壊までに材料内部の温度が6℃程度上昇し、この温度上昇を局部的なものに置き換えれば絶縁破壊に至る可能性があることを示した。