電気学会全国大会講演要旨
6-270
不均一な抵抗 - 温度特性を有するPTC素子の過電流限流動作に伴う温度上昇過程
◎佐藤雅俊・横水康伸・松村年郎(名古屋大学)
筆者らは,限流器に適した材料特性に関して研究している。 その手始めとして,温度によって抵抗が大きく変化するPTC (Positive Temperature Coefficient) 素子を取り上げ,数値シミュレーションによる過電流限流動作の評価を行っている。 本稿では,異なる抵抗-温度特性を有する箇所の存在がPTC素子全体の温度上昇過程に及ぼす影響を調査した。具体的には,ある箇所のみ臨界温度が高い(600K)特性をもち,その他は臨界温度が低い(500K)特性であるとし,両特性ともに臨界温度から100K上昇する間に抵抗率が線形的に100倍になるものとした。