電気学会全国大会講演要旨
6-256
ガス中部分放電特性と放射電磁波特性との相関性
◎汲田将之・水野龍之介・小島寛樹・花井正広(名古屋大学)・吉田昌展(中部電力)・早川直樹(名古屋大学)
GIS内部の部分放電(PD)を検出するためにUHF法が使用されている.UHF法の高度化には,PD現象と電磁波放射メカニズムの相関性を明確にする必要がある.本論文では,異なるガス種におけるPD現象と放射電磁波特性の関係について検討した.放射電磁波の強度はPD電流のdi/dtに依存して得られると考えられている.しかし今回,同程度のdi/dtでもCO2中負極性PDにおいてSF6ガスのPDと比較して大きなピーク電磁波強度が得られた.これは負極性PD電流波形の長い立ち下がり時間中に多数の放電チャネルが発生し重畳したためと考えられる.このことから,電磁波の放射源は針電極及び個々のガス中放電チャネルである可能性がある.