電気学会全国大会講演要旨
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分散型電源の大量導入に向けたデジタルグリッドのシミュレーション評価
○シティナジラ・松浦晃祐・田岡久雄(福井大学)・阿部力也(東京大学)
近年、太陽光や風力の再生可能エネルギーを利用した分散型電源の電力系統への導入が進んでいる。しかし、分散型電源は気象条件による影響が大きく、出力が不安定である。そのため、電力系統に大量に導入した場合に、配電系統における余剰電力の発生、逆潮流による電圧上昇、周波数調整力不足などの問題を引き起こすことが予測される。これらの問題を解決するために、新しい電力システムである、デジタルグリッド(DG)の概念が提案されている。DGは基幹系統と中小規模系統(セル)をデジタルグリッドルーター(DGR)を介して非同期連系した電力系統である。本研究では、分散型電源が存在する配電系統の低圧において、DG導入により上記の問題を解決できるのかを確認することを目的とする。分散型電源が存在する系統にDGRを導入し、シミュレーション評価を行ったので報告する。