電気学会全国大会講演要旨
6-095
配電線モデルにおける太陽光発電出力変動の平滑化効果の評価と電圧管理への影響
◎奥村貴博・上村 敏(電力中央研究所)
配電系統に太陽光発電(PV)が大量連系すると電圧上昇等の問題が発生する他、PVの出力変動が大きい場合、SVRの動作回数が増加する上、系統の電圧変動に追従できずに適正電圧の維持が困難になることが予想される。そこで、PV導入が急速に進んでいる四国の配電線モデルにおいて、PVが大量連系した場合のSVR動作回数および電圧に着目し解析を行った。その結果、平滑化効果を考慮しない場合(実際にはほぼ起こりえないパターン)は、考慮する場合(現実レベルのパターン)に比べ、SVR動作回数が多くなること、電圧逸脱が発生しやすいことを確認した。よって、PVによる出力変動が電圧管理に及ぼす影響を評価する際には、PV出力変動日の平滑化効果を考慮する必要性があることを示した。また、SVRの電圧タップ幅が電圧管理に与える影響についても評価した結果、PVが大量連系した場合の四国の配電線モデルにおいては、SVR電圧タップ幅は100Vが適することを示した。