電気学会全国大会講演要旨
6-086
マルチモード電源構成モデルの改良(その2) ―LFC制約から見た太陽光と風力の出力抑制量配分-
○矢部邦明・山本博巳・永井雄宇・坂東 茂(電力中央研究所)
将来全国に、太陽光・風力発電が大量に導入されて行くと、軽負荷時に発電余剰が発生する前の段階で、周波数調整能力(LFC)が不足し、太陽光・風力の出力を抑制せざるを得なくなることが想定される。一定のLFC供給力を持つ系統に接続された太陽光と風力について、総抑制量を最小にする抑制量配分を理論的に求めた。次に、2030年に再エネが大量導入された状況で、火力等を最も経済的な設備量と出力配分にした場合について、どの程度の抑制が必要になるかを、2030年の東日本を対象に計算した。この結果、LFCの供給不足やコスト増により、風力の抑制量のみを増やしていくのが経済的運用となることが確認できた。