電気学会全国大会講演要旨
6-045
ヤコビアン行列を用いない高信頼度の複素数電力潮流計算手法
◎藤原 彩・岩本伸一(早稲田大学)
系統の計画・運用において,電力潮流計算により系統内の潮流状態を把握することは必要不可欠である。現在広く用いられている電力潮流計算手法は,ニュートンラフソン法を使用した交流法である。この手法では,計算の際にヤコビアン行列を使用しているため,偏微分の知識を要し,プログラムが複雑である。本稿では,ヤコビアン行列を用いない手法として,電流式を基にした複素数電力潮流計算手法の提案を行う。また,最適乗数を導入することで,解が発散しない信頼性の高い手法とする。最後に,提案手法の有効性を確認するために,Ward & Hale 6母線系統を使用し,シミュレーションを行う。