電気学会全国大会講演要旨
6-044
送電限界を超えた領域に対する近傍潮流解の算出方法(その2)
◎直江将平・河辺賢一・田中和幸(富山大学)
現在,広く用いられているNewton-Raphson法を基本とした潮流計算手法では,反復計算が収束しなかった場合に,その計算過程から解の有無を知ることはできない。筆者らは,潮流計算において解が存在しない場合に,その限界逸脱負荷を特定するとともに,限界逸脱負荷を定Z化することで近傍解を求める新たな潮流計算手法を研究してきた。これまで,直交座標によるN-R法を用い,提案手法の有効性を確認した。 本論文では,電圧の収束性に優れた極座標を用い,さらに収束過程において定Z特性の傾きを変化させることで,より送電限界に近い近傍解を得ることができたので,その結果を報告する。