電気学会全国大会講演要旨
6-040
瞬時値解析のための一次側漏れインダクタンス背後電圧型誘導機モデルについての検討
◎坂本織江・石井謙司(上智大学)
誘導機の電力系統瞬時値解析モデルでは,固定子諸量をdq軸値で求めてabc相値に変換して用いるものが多い。これに対し今回,固定子諸量のdq変換を用いず,一次巻線漏れインダクタンスの背後電圧(以下eg)を用いて模擬するモデルを考案し,電力系統瞬時値解析プログラムXTAPにおいて新たなモデルを作成した。本稿ではこのモデルに用いた数式についてまとめる。 モデルの特徴は固定子側の電圧について端子電圧ではなく上述のegを導入し,固定子諸量には変換を,回転子諸量にはdq変換を施す点にある。回転子のみdq変換する考え方は文献に依ったが,変数をegとした式をまとめておくことは有用であると考えられるので報告する。