電気学会全国大会講演要旨
6-036
太陽光発電のFRT特性が過渡電圧安定度に与える影響の定性的考察
◎河辺賢一・田中和幸(富山大学)
電力系統への太陽光発電システム(以下,PV)の連系要件として,FRT機能の具備が定められている。高いFRT機能の具備は,電力系統の周波数安定性に良い影響を与えることは明らかであるが,その他の不安定現象に与える影響については未だ検討の余地がある。そこで本稿では,PVが連系された一負荷無限大母線系統において,PVのFRT特性の違いが過渡電圧安定度に与える影響について調べた。先行研究で提案した解析手法を用いることで,事故後のPVの出力状態が系統から負荷への送電特性を変化させることや,PVの運転停止後の出力復帰速度の違いが電圧安定度に影響を与えることを明らかにした。