電気学会全国大会講演要旨
6-023
発電機端子電圧が過渡安定度ATCに与える影響に関する考察
◎中村 薫・岩本伸一(早稲田大学)
近年,電力事業の環境変化により地域間電力取引の増加が予想され,地域間連系線の送電可能容量ATCは重要な指標となっている。そこで,本稿では発電機端子電圧が地域間連系線の過渡安定度ATCに与える影響について考える。本研究の従来法ではATC算出の際に,CCTとATCの線形性を用いた発電機出力の持ち替えを提案していたが,本稿では過渡安定度解析を行う状態決定の際に,発電機端子電圧の設定を上昇させていくことで,連系線の過渡安定度ATCがどれだけ向上するかを考察する。過渡安定度解析にはParkの式に基づく次過渡モデル,シミュレーションには電気学会EAST10機47母線系統モデルを用いて発電機端子電圧がどの程度過渡安定度ATCに影響を与えるかを検証する。