電気学会全国大会講演要旨
5-210
油中巻線間の油隙が部分放電放射超音波伝搬特性に及ぼす影響
◎安河内伸宜・田井裕己・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・中村 格(鹿児島工業高等専門学校)
音響的(Acoustic Emission: AE)検出法は、電力機器外部に配置した音響的センサを用いて、その内部で生じた部分放電(Partial Discharge: PD)の高感度検出のみならず、その発生位置標定として有望な手法の一つである。しかし、AE法の欠点として、超音波信号の減衰が大きい、超音波信号が機器内の複雑な構造に対して複雑な伝搬形態が生じる、などがあげられる。筆者らは、これまでにAE法でのPD位置標定精度向上のための予備的検討として、油中模擬巻線におけるPD超音波伝搬特性に関して数値解析シミュレーションを用いて検討してきた。本論文では、巻線間の油隙がPD超音波伝搬特性に与える影響について実験値と解析値の比較・検討を行ったので報告する。