電気学会全国大会講演要旨
5-205
プレスボード中水分量測定方法の検討(2)
◎加藤福太郎・網本 剛・橘 孝造・西浦竜一(三菱電機)
油入変圧器には絶縁及び構造材料としてプレスボードなどのセルロース系絶縁物(以下、絶縁物)が使用されている。絶縁物中水分が、絶縁耐力低下、平均重合度低下などに影響するため、変圧器製造工程中に乾燥などで水分が除去されている。絶縁物中水分量は、溶剤抽出法、直接法、気化法などで測定されている。気化法は加熱で絶縁物から蒸発した水をカールフィッシャー式電量滴定法で測定する方法で、試料が少量かつ比較的短時間で測定できる。しかし、プレスボードは厚さが数 mmあり、加熱では水が蒸発し難く、気化法ではプレスボードの裁断などが必要になる。ここでは、プレスボードの裁断方法や水分の気化温度を最適化した気化法と従来の溶剤抽出法とでプレスボード中水分量の測定結果を比較したので報告する。