電気学会全国大会講演要旨
5-183
Bi線(Bi-2223)の常電導伝搬特性評価試験
◎葛 雅志・浅見拓也・太田成美・高尾智明(上智大学)・新冨孝和(日本大学)・槙田康博(高エネルギー加速器研究機構)・濱島高太郎(八戸工業大学)・津田 理・宮城大輔(東北大学)・岩城勝也(岩谷産業)
我々のチームは、電力供給安定化のため、SMES,燃料電池,電気分解装置からなる、ASPCS(先進超電導電力変換システム:Advanced Superconducting Power Conditioning System)を提案し、またASPCSのシステム健全性確認のために、10kJのSMESコイルをBi-2223で作成した。本研究では、そのコイルのクエンチ検出保護のため、Bi-2223の常電導伝搬速度を測定した。測定は、パラフィンで含浸したサンプルを、通電電流140A、印加磁場0Tの条件下で、ヒーターによる33Jの熱量を発熱量[W]・加熱時間[s]を変化させて行った。その結果、加熱条件によらずヒーターから離れた箇所での常電導伝搬速度は0.2cm/sで一定であった。しかし、一方でヒーターを貼り付けたクエンチ源では加熱条件により伝搬速度が左右したため、クエンチ源での振る舞いは今後検討と追試を行う。