電気学会全国大会講演要旨
5-162
次世代超電導サイクロトロンの開発:非円形YBCOパンケーキコイルの試作
◎松見絢子・辻 義明・斎藤 隼・梅田大貴・王 韜・王 旭東・石山敦士(早稲田大学)・植田浩史(大阪大学)・渡部智則・長屋重夫(中部電力)
我々は重粒子線がん治療のための次世代加速器として,小型・高効率・高性能の超電導サイクロトロンの開発を目指している。本研究では,負曲率を持つ非円形のスパイラルセクターコイルの開発に向けて,HIMAC(放医研)と同等の出力(400 MeV/n,300 nA)の高温超電導サイクロトロンの試設計(1)で得られたコイルの2分の1モデルを試作し,超電導特性と発生磁場について評価したので報告する。実規模設計で4対である非円形コイルの1対分の片側を試作し,シングルパンケーキ形状で巻線した。さらに液体窒素中で試作した非円形コイルのIc測定を行った後に,試作コイルの発生磁場をホール素子により評価した。