電気学会全国大会講演要旨
5-161
REBCOコイルの遮蔽電流磁場低減に関する検討
◎辻 義明・今市洋平・持田 歩・有谷友汰・王 韜・王 旭東・石山敦士(早稲田大学)・植田浩史(大阪大学)・野口 聡(北海道大学)
近年,高温超電導技術を活用したMRIや医療用加速器などの研究開発が行われている。高温超電導コイルでは,超電導線材がテープ形状をしているため,遮蔽電流が顕著に誘導され,それにより生じる磁場がコイルの設計磁場に影響を及ぼし,発生磁場の空間的均一性や時間的安定性が損なわれてしまう。低温超電導線材においてはマルチフィラメント線にツイストを施すことで,遮蔽電流を抑制するのが一般的である。しかし,高温超電導線材はテープ形状をしているため,低温超電導線材のようなツイストを施すことが困難である。現在,テープ線において,遮蔽電流の抑制効果が期待できる工夫として細線化が提案されている。今回は,RE系超電導コイルの遮蔽電流によって発生する磁場について細線化の影響を電磁場解析により評価した。