電気学会全国大会講演要旨
5-142
有限要素法による電車線コネクタの疲労寿命評価
○小原拓也・山下主税(鉄道総合技術研究所)
電車線コネクタは、パンタグラフ通過時の振動によって疲労損傷する場合があり、その疲労対策や耐疲労性を有するコネクタの開発が望まれている。しかし、従来のコネクタ耐久性評価法では実架線におけるコネクタの振動状況が考慮されておらず、実際のコネクタ疲労を適切に評価しているとは言えなかった。本研究では、コネクタリード線の素線切れを検知可能な回転曲げ疲労試験を導入し、リード線曲率に対する疲労寿命を把握した。さらに、想定される電車線振動に対して、有限要素法による振動解析を用いてひずみ波形を得ることで、実架線における振動状況を再現したコネクタの疲労寿命を推定する手法を開発した。