電気学会全国大会講演要旨
5-134
直流電車線における析出強化型銅合金トロリ線の耐摩耗性能について
○山川唯人・吉川真登・渡邊暁洋・堀口 晃(東日本旅客鉄道)
電気鉄道では、トロリ線、パンタグラフすり板のしゅう動部を介して車両への電力供給を行っている。近年、パンタグラフのすり板がカーボンすり板化されたことによりトロリ線の摩耗が軽減されている。しかし、貨物列車運行区間では、機関車のパンタグラフすり板が、現在でも焼結合金すり板であるため、トロリ線の摩耗が著しい箇所が発生している。このようなトロリ線の摩耗が著しい箇所に耐摩耗性に優れる析出強化型銅合金トロリ線の試行導入を行い、その摩耗傾向と耐摩耗性能について確認をしている。その結果、すず入り銅合金トロリ線よりも、析出強化型銅合金トロリ線の方が耐摩耗性に優れ、延命効果があることを明らかにした。