電気学会全国大会講演要旨
5-121
回生失効を考慮したダイヤ消費電力の簡易推定
○大矢純子・外崎幸徳・鈴木辰徳(東芝)
鉄道システムにおいて大きな設備投資なしに省エネルギーを実現する方法として、消費エネルギーを考慮した列車運行ダイヤの策定がある。消費エネルギーを見ながらの対話的なダイヤ調整を可能とするためには、ダイヤの消費エネルギーを短時間で見積もる必要がある。回生失効の発生する列車・時刻を簡易推定しダイヤの消費エネルギーを短時間で概算するアルゴリズムを提案する。回生失効は、列車が電力を架線に戻そうとして電圧が上がったときに絞込み開始電圧を超えて回生電力が絞り込まれることにより発生するので、遠い列車に回生電力を送ろうとするほど電圧が上がって送りにくい、ということを簡易モデルで表す。架線の電圧分布の計算をしないので、計算時間を大幅に短縮できる。