電気学会全国大会講演要旨
5-119
列車主回路電力制御を用いた節電の効果と余裕時分の関係
◎長島匡太朗・高木 亮(工学院大学)
著者らは,饋電システムの特性向上のために考案された列車主回路電力制御を節電運行に応用する検討を進めており,これまでに消費エネルギー削減とピーク電力削減を両立した節電の可能性を示してきた。しかし,列車主回路電力制御は列車ダイヤ上の余裕を饋電システムの合理化のために流用する制御とみることができ,余裕時分が不足していれば良好な成果は得られない。当然ながら,余裕時分を大きくすることは列車の速度低下,すなわち旅客に対するサービスの低下を意味する。そこで,本論文では余裕時分と節電効果との関係を明らかにすることを通じ,この制御を節電に導入することの意義について考察する。