電気学会全国大会講演要旨
5-091
異周波共用交流き電用保護継電器の実用化
出口 寛・青木隆仁(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)・◎赤木雅陽(鉄道総合技術研究所)・衛藤憲行(明電舎)・森 実紀(三菱電機)・吉岡秀幸(日立製作所)
現在建設が進む北陸新幹線の一部区間では,50Hzでき電する変電所が停止した際の予備電源を60Hzの変電所からの電源延長(救済き電)で確保する計画である。このため正常時は50Hzで,救済き電時は60Hzで動作する交流き電用保護継電器が必要となる。筆者らはこれまで周波数切替方式ないし並列監視方式を用いることで50Hzと60Hzの両周波数に対応した異周波共用交流き電用保護継電器の検討を進めてきたが,今回実運用に供する設備を製作し,人工故障試験により保護機能の妥当性を検証した。その結果所定の周波数切替機能と保護機能を発揮していた他,不要動作することも無く実用に供する上で問題ないことが確認された。