電気学会全国大会講演要旨
5-085
電力貯蔵装置の省エネ評価検討-整流器からの直接充電に関する検討
○吉山栄二・寺島 章・宮崎 崇(川崎重工業)・中平雅士・小倉秀文(東日本旅客鉄道)
近年、エネルギー問題や環境問題から、鉄道分野においても省エネルギー化が進んでおり、回生電力有効利用技術として、急速充放電が可能な蓄電池を用いた電力貯蔵装置が実設備として稼動し始めている。電力貯蔵装置には省エネに寄与すると考えられる回生電力の充電のみならず、整流器からの充電があることが明らかとなっているが、その場合電池単体では充放電効率分の損失を生じることとなる。そこで、JR東日本古里変電所に電力貯蔵装置を設置し、電力貯蔵装置の有無による電力損失評価を理論式及び実測値から検証を行った結果、整流器から電力貯蔵装置への充電は、整流器での損失を含む変電所全体で評価を行った場合には少なくとも損失ではなく、省エネに寄与していることを理論式及び実測値から明らかにした。