電気学会全国大会講演要旨
5-056
空間高調波で自励する巻線界磁形同期モータの補極による電磁石トルク向上の数理解析
◎青山真大(スズキ)・野口季彦(静岡大学)
HEV用トラクションモータとして永久磁石を使用しない空間高調波を界磁エネルギー源とする自励式巻線界磁形同期モータの高トルク化に関する内容である。筆者らは既にロータ突極間に誘導電流を生じさせる専用の補極を設けることで自励に必要な誘導電流を効率的に発生させ,永久磁石形同期モータに比肩する出力とトルク密度を達成するモータを提案した。しかし,今までは電磁界シミュレーションによる解析的な検証のみであり,数理的検証がなされていなかった。本稿では,既提案の数学モデルに基づき補極による電磁石トルク向上の説明を行い,補極の有無による電流位相―トルク特性ならびに可変速特性の比較を行ったので報告する。