電気学会全国大会講演要旨
4-223
アフィン変換および時空間補償に基づく動作データの加工
◎五十嵐 功・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
近年,我が国において少子高齢化に伴う熟練技術の喪失という懸念がある。この問題に対し,モーションコピーシステムを用いて人間の繊細な動作をロボットに代行させることが考えられている。しかし,モーションコピーシステムで取り扱うことのできる動作は保存した動作のみであるため汎用性に乏しい。そこで本稿では保存されている限られた動作データを加工する手段としてアフィン変換を動作データに適用し,変換に伴う環境反力の影響に対し時空間補償を行う。提案手法により動作データの加工が容易かつ正確に行うことができ,人間の動作に基づく新たな動作を生成することが可能となる。書道ロボットを用いた筆記動作実験により有効性を確認した。