電気学会全国大会講演要旨
4-220
伝熱工学アプローチによる電気二重層キャパシタの内部抵抗の温度依存性に関わる影響因子に関する検証
◎中尾一成(福井工業大学)・木下雄陽(北陸電気工事)
JIS1401 による電気二重槽キャパシタ(以下EDLC)の内部抵抗測定方法では、基準温度25℃±2℃の下で放置した後、充放電試験を行う。その際、EDLC 充放電に伴うジュール熱の発生、イオンの吸着、脱着に伴う発熱量の変化および恒温槽内部の空気流れの流速不安定等のため、内部抵抗測定時のキャパシタ内部温度は基準温度より高く、かつ測定条件の差異による温度のばらつきが顕著になると予想される。ゆえに、風速の一様性を有する風洞内にEDLCを設置し、その表面に熱流束計を装着し、その熱流束の測定値から内部抵抗を求める伝熱工学的アプローチによる新しい内部抵抗測定方法を提案した。今回、充放電電流値、風速、周囲空気温度を変化させた場合においても定義した内部温度で整理することで一つの曲線で内部抵抗の温度依存性を把握できることを検証できた。