電気学会全国大会講演要旨
4-197
三相4線式回路における地絡誤検出の特性解明
◎丸井雄策・西村和則(広島工業大学)
近年,ビル・工場等において,従来の絶縁監視装置の漏れ電流検出方式として,Igr方式(電圧重畳方式)が導入されている。しかし,Igr方式は接地線から配電線路に低周波の電圧信号を変圧器を介して重畳するため,設備が過大となり,強いノイズが発生する環境では電圧信号に影響を与えてしまい正しい検出が行えない。近年では,新たな方式としてIor方式(ベクトル演算方式)が用いられているが,Ior方式においても三相4線式回路で各相の対地静電容量が不平衡の場合,誤検出する場合がある。 そこで本研究では,我が国でこれまであまり検討されていなかった三相4線式におけるIor方式の誤検出メカニズムを明確にし,特性を明らかにする。