電気学会全国大会講演要旨
4-134
カーブフィッティングを用いた半導体スイッチング素子損失の解析
◎糸川祐樹・藤田英明(東京工業大学)
半導体電力変換器の低損失化が求められる中,一般に,データシートに記載されているデバイス特性に一次近似などの方法を適用して半導体スイッチング素子に生じる損失の評価が行われてきた。しかし,従来手法においては,直流電圧が変化する回路方式などに対しては,正確に損失を算出することは困難であった。本論文では,半導体スイッチング素子の損失を実測し,解析することで,従来方法に比べ,入力電圧や出力電流の広範囲な動作状態に対して,より正確な損失計算を可能にする手法を提案する。さらに,提案する損失計算に用いる各要素は,導通損失およびスイッチング損失の発生原理に照らし合わせて,理論的に説明できることを明らかにした。