電気学会全国大会講演要旨
4-108
過変調領域を利用したPMSM位置センサレスベクトル制御系の高速モータへの適用に関する検討
◎近藤孔亮・秋松龍之介・道木慎二(名古屋大学)
移動体のモータ駆動システムにおいては、駆動範囲の拡大、高トルク応答が求められる。そのため、重量、体積、コスト等の観点から電源電圧の利用率の向上のためにインバータの過変調領域が望まれている。また、設置スペース、耐環境性の観点から位置センサレス制御への期待もある。これらの要求に対し、筆者らは過変調領域においても動作可能な位置センサレスベクトル制御系を提案し、まず電源周波数100Hz程度のモータを対象に有効性を検証し、次いで電源周波数1kHzを超える高速モータへの提案法の適用を検討している。 本稿では、高速モータへの提案法の適用時の位置推定系に対する影響と対策を検討し、シミュレーションによりその有効性を確認したので報告する。