電気学会全国大会講演要旨
4-107
騒音低減を目的とした低周波信号重畳を可能とするPMSMの停止・低速時位置センサレス制御手法
◎李 亢・二村智洋・道木慎二(名古屋大学)・藤綱雅己(デンソー)
埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)は小型高出力、高効率などの特徴があり、駆動用モータとして多く使われている。IPMSMのコストや耐環境性、フォールトトレラント化の面から、位置センサレス化への期待が高くなっている。本研究では停止・低速時における位置センサレス制御手法について研究している。従来位置推定に使われてきた方法は高周波信号重畳法であるが、可聴騒音が発生する問題があり、重畳信号の低周波化が求められている。しかし、低周波信号重畳法ではフィルタリング処理の問題が発生することで、フィルタの使用は好ましくない。そこて本研究はモデルを用いる信号分離法(以下、提案手法)を提案してきた。本稿では提案手法にもとづき低周波信号重畳の位置センサレス制御の実機実験を行い、提案手法の有効性を示す。