電気学会全国大会講演要旨
4-106
直接トルク制御による超高速モータ駆動システムのセンサレス始動法
◎富樫 涼・井上征則・森本茂雄・真田雅之(大阪府立大学)
近年、永久磁石同期モータ(PMSM)の超高速駆動が可能となってきている。直接トルク制御(DTC)は回転子位置・速度センサレス化が容易であるため、モータの超高速駆動に適している。モータの回転子位置センサレス制御では低速域での運転や始動が困難とされており、DTCによる超高速駆動においても従来法では開ループ制御を用いて始動が行われていた。しかし、開ループ制御は永久磁石の位置にかかわらず通電パターンを変化させているため、モータを適切に制御しているとはいえない。本論文では、始動を含めた低速域での運転を可能とするために、モータの端子電圧を低速域においてもある程度の大きさに保つ制御法を提案し、実験により検証する。