電気学会全国大会講演要旨
4-096
直接トルク制御を適用したIPMSM駆動システムにおける最大トルク/電流制御法の一考察
◎篠原篤志・井上征則・森本茂雄・真田雅之(大阪府立大学)
埋込磁石永久同期モータの制御法の一つである直接トルク制御(DTC)は電圧の積分により得られる磁束を制御に利用するため、トルク制御系ではインダクタンスの値が不要になるが、銅損を最小にする最大トルク/電流制御を実現するための指令値の作成にはインダクタンスが関与する。インダクタンスは磁気飽和の影響を受けて変化するため運転中に推定が必要となる。本稿ではDTCを用いた場合の最大トルク/電流制御において、電流と磁束ベクトルにより<l>q</l>軸インダクタンスを推定して用いた場合と、電機子電流の変化を利用して指令磁束を逐次的に補正する方法について、比較検討を行う。