電気学会全国大会講演要旨
4-078
三相-単相マトリックスコンバータの単相電力脈動によるスナバ電圧上昇抑制制御の基礎検討
◎高橋広樹・伊東淳一(長岡技術科学大学)
マトリックスコンバータを数kV,数MVAクラスのシステムに適用する場合,三相-単相マトリックスコンバータをセルとしてトランスで多重化する多重マトリックスコンバータが有用である。しかし,セルの入力電流に重畳する単相電力脈動成分によってスナバ電圧が上昇し,システムの運転を阻害する問題がある。 本論文では,三相-単相マトリックスコンバータのスナバ電圧を抑制する制御法を検討する。提案する制御はイナーシャが大きい負荷をアプリケーションとし,あえて出力電流をひずませることでスナバ電圧を抑制する。シミュレーションの結果,フィルタインダクタが10%の時,スナバ電圧の上昇分を41%低減できることを確認した。