電気学会全国大会講演要旨
4-050
モジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC-SSBC)を用いた電池電力貯蔵装置(BESS)の電池電力個別制御
◎佐藤拓也・太田 豊・赤木泰文(東京工業大学)
現在,太陽光発電の導入が進められており,今後,配電系統に大量に太陽光発電が接続することが予想される。しかし,太陽光発電は発電量を能動的に制御することができないため,電力供給量が逐次変化することから,電圧管理が困難になる恐れがある。そのため,供給電力量平準化を目的とした電池電力貯蔵装置が注目されている。ジュラー・マルチレベル・カスケード変換器,単一スター結線ブリッジセル(以下MMCC-SSBCと呼ぶ)を用いた電池電力貯蔵装置は,基本単位のセルがすべて同一構成のため,段数の拡張が容易であり,マルチレベル波形が得られるため,高調波を抑制できる利点がある。さらに蓄電池の充放電電力を個別に制御できるため,システムの信頼性や利用率を改善できる。本論文では,先行研究において提案したMMCC-SSBCの電池電力個別制御を実用システムのミニモデルを設計・製作し,良好な性能を実証する。