電気学会全国大会講演要旨
4-035
伝導性EMIの伝搬方向を判定可能な周波数解析装置の開発-動作原理の確認-
◎野坂紀元・小笠原悟司・竹本真紹(北海道大学)
近年,省エネルギーに対する意識の高まりから,インバータなどのパワーエレクトロニクス(PE)機器が広く使用されている。これらのPE機器は,パワー半導体デバイスのスイッチング動作に起因して,電磁障害(EMI)を発生することがある。多数のPE機器を接続したシステムにおいてEMIが発生した場合には,その原因機器を特定することは容易ではない。本論文では,高速サンプリングと高速ディジタル信号処理技術をFPGAに適用して,伝導性EMI(150 kHz〜30 MHz)の伝搬方向を判定可能な周波数解析装置を開発し,実験によりその妥当性・有用性を確認した。実験結果より、開発した周波数解析装置が電力の周波数解析だけでなく,伝搬方向の判定が可能であることを示すことができた。