電気学会全国大会講演要旨
4-023
電流バランス機能を有する基板型多出力巻線高周波トランスの開発
◎村上大智・小笠原悟司・竹本真紹(北海道大学)・船渡寛人(宇都宮大学)・廣田幸嗣・若林敬浩・岡﨑文洋・菊地義行(カルソニックカンセイ)
電気自動車において車重軽減や車内空間の拡大のため,車載機器用DC-DC コンバータの小型化が望まれている。車載機器用DC-DC コンバータの出力は12V・数kW 程度であるため,低圧側の大電流を整流するため,整流デバイスを複数並列に接続することがある。この場合,各整流デバイスに流れる電流は特性のバラつきなどにより均等に流れないため,電流定格に余裕のあるデバイスを選択する必要があった。筆者らは先に電流バランス機能を有する多出力巻線高周波トランス(以下CB-HFT ( Current-Balancing High-Frequency Transformer)と略す)を提案(1)し,その原理を確認した(2)。本論文では,薄型DC-DC コンバータを想定し,基板型CB-HFT の試作及び実験を行ない,そのバランス効果の特性について報告する。