電気学会全国大会講演要旨
4-004
デュアルインバータの出力電圧歪みを低減する空間ベクトル変調法の実験検証
◎満留健星・芳賀 仁・近藤正示(長岡技術科学大学)
近年,バッテリーを電源とするモータ駆動用電力変換器の研究が活発に行われている。その中で,モータの末端を中性点として結線しないオープン巻線モータを対象にしたデュアルインバータの空間ベクトル変調法(以下,SVM)について検討している。デュアルインバータの構成は様々であり,波形出力電圧の高調波を低減するような波形改善が可能である。本稿では,2レベルインバータ2台の構成として,新たなSVMでの二相変調法を提案している。SVMの零電圧ベクトル期間を分割することで出力電圧の波形レベルを増やすスイッチングパターンを生成し,高調波の低減を可能としている。シミュレーションおよび実験で提案法の有用性を示している。