電気学会全国大会講演要旨
3-159
加速度から歩数および最大値最小値を抽出する低消費電力ASIC
◎鷲野史拓・松本裕貴・田中智也・神田健介・藤田孝之・前中一介(兵庫県立大学)
人の健康状態や行動を常時監視する身体モニタリングシステムのための低消費電力ASICの試作および評価を行った。このASICでは加速度の値を入力することにより、特徴量として歩数と一定時間内の最大値最小値を抽出できる。歩数は運動量の指標となるパラメータであり、最大値最小値からは人の行動を簡易的に推定することができる。これらのアルゴリズムは乗算を使用しないことで、演算量を減らし省電力となっている。また、MPUの代わりにASICで歩数および最大値最小値の処理を行うことで、MPUを間欠動作させ全体の消費電力を削減できる。ASICがこれらの処理を行うときの消費電力は9.54 µWとなり、MPUで同様の処理を行う時の1/50以下の消費電力で動作する。