電気学会全国大会講演要旨
3-157
高Q値を有する単結晶4H-SiC静電駆動マイクロカンチレバーの作製
◎佐藤孝亮・足立亘平(京都大学)・岡本 創・山口浩司(NTT物性科学基礎研究所)・木本恒暢・須田 淳(京都大学)
単結晶n型4H-SiC基板上にn型層、p型層、n型層を順にホモエピタキシャル成長させたnpn多層構造を用いて、電気化学エッチングによりp型SiC層のみを選択的にエッチングすることで単結晶4H-SiCカンチレバーを作製した。カンチレバーと基板が近接した構造であり、カンチレバー基板間に0.8 mVrmsの交流電圧と2 Vの直流電圧を印加することで、カンチレバーを静電気力により駆動させることができた。測定した共振特性の共振周波数および半値幅よりQ値を計算すると、4H-SiC静電駆動カンチレバーは200,000程度の非常に高いQ値を有することが示された。